ウニにはトゲがありますが、大切にしているのは、まあるい気持ち。
大自然に敬意を払い、その恵みを有り難く受け取り、優しく優しく育てていたら、
まるみのあるおいしい応えが返ってきました。
舌にのせた時の存在感、そしてとろりと広がる濃厚な旨味。
そっと目を閉じると、厳しくも美しい、北海道の大海原が見えるでしょう。
ウニを知り尽くす私たちが、天然と同じように養殖に力を入れる理由。
それは“ほんもの”であることに変わりないから。
そして長年培ってきた、自然と共生する養殖技術とその品質にプライドを持っているからです。
天然も、養殖も、それぞれの良さがあり、それぞれのおいしさがあります。
だからこそ丹精込めて育て上げた“ほんもの”を食べてほしい。
芸術的ともいえる口どけとコクに出会ってほしい。
市場では「浜中町の養殖ウニ」は天然ものを超える評価を得ていますが、
この価値をもっと多くの人に知っていただきたいな、と思うのです。
さて、私たちが育てている『浜中町養殖エゾバフンウニ』の話。
ちょっと贅沢なごはんを与えて育てています。
食欲旺盛なウニは海では雑食になりがちですが、そこは過保護に徹底管理。
稚ウニのころから、地物の良質な天然長昆布だけしか食べません。
これは昆布漁が盛んな浜だからできること。
むっちり、しっかりとした海の恵みを育てるのは、やはり海の恵みなのです。
そうやって大切にされたウニたちは、
甘みをギュギュッと蓄えた最良の状態で皆さまの元へ。
鼻に抜ける潮の香りと、深いコク。このおいしさは何にも代えられません。